意外と知られていない鹿児島の「茶」
鹿児島は、食・焼酎や文化だけでなく、実は「茶」でも世界に打って出ている。
今日はその「茶」について紹介したい。
鹿児島はお茶が有名だ。
特に紅茶の「姫ふうき」に関しては、世界一位を取ったこともある枕崎の紅茶である。
それ以外にも、鹿児島のお茶については実は生産数もとても多い。
なぜ鹿児島はこんなにもお茶文化が発展しているのだろうか。
鹿児島の茶の歴史は古く、鎌倉時代にさかのぼる。
平家の落人が、日置で作り始めたことが起源とされている。
余談だが、実は、薩摩は平家所縁と思しき場所がいくつか存在する。
私の地元、加治木にも存在している。
茶の話に戻る。
戦国時代、島津4兄弟の祖父にあたる島津忠良(日新斎)が茶を奨励することから、薩摩における茶の普及が始まる。
関ヶ原の戦いで敵中突破を果たした義弘公もその1人だ。
千利休から通信教育なども受けていた。
(今の時代でようやく普及してきたリモート文化が薩摩の殿様においては当たり前に行われていた。
ミーハーな島津家らしいと思う。)
江戸時代以降、鹿児島の茶文化は発展を遂げる。
1626年、薩摩は茶道坊主というものを置く。
そこから、島津家分家の当主が積極的に茶園を開いていくこととなるのだ。
名残として、島津茶園という会社が都城にある。
ここは、現在でも都城島津家29代当主、久友氏が代表取締役として経営されている。
幕末に向けては紅茶の生産を始める。
1879年にはシドニー万国博覧会に出展し、そこから国際的に茶の輸出を始めている。
最近、仙厳園でもこの頃の製法を復活させた紅茶「武士の紅茶」を販売している。
リンク先にも書いてある通り、最近三浦春馬氏が主演で話題になった映画「天外者」五代友厚が制作したレシピを再現したものだ。
最近では、この薩摩の紅茶がイギリスで行われる食のオスカー「Great Taste Awards」において星を獲得するなど、素晴らしい評価を得られている。
2019年には鹿児島の緑茶でもこの星を獲得している。
鹿児島は現在、世界においてお茶の場面で存在感を発揮している。
なぜ薩摩は世界で影響力を発揮するようになったのだろうか。
それを知るために、次回は歴史を紐解いてみたい。
<参考サイト>