HISATAKA SHIMADZU ism

歴史、事業、その他

神社コラム~その1~

神主の資格を取得して早5年経ちました。
 神社の事を聞かれる機会が増えたので、少しコラムを掲載します。
 
神職といえば、タレントの狩野英孝さんが有名でしょうか。彼が資格を取ったときはそれとなく話題になってましたよね。神職に資格が必要とこの時知った方も多かったのではないでしょうか。
 
 実は、神職の資格は上から「浄階」「明階」「正階」「権正階」「直階」の4資格あります。「浄明正直」(浄く明く正しく直く)という神道の徳目に由来します。
 
 この他に、神職には職階と身分が分かれています。
 職階とは、通常の企業で言う「社長」「部長」などに当たります。
 イメージとしては、「宮司=社長」「権宮司=副社長」「禰宜=部長」「権禰宜=一般社員(マネージャー~一般社員)」「主典=一般社員(旧官国弊社に残っている場合がある)」「出仕=新卒~インターン」と置くと分かりやすいでしょうか。

 身分は一般企業の給与制度にさだめられる「等級」に近いでしょうか。
・特級   白紋入り白袴
・一級   白紋入り紫袴
・二級上  紫紋入り紫袴
・二級   紫袴(紋無し)
・三級   浅葱色(紋無し)
・四級   白色
のように分かれています。

 神社に行くときチェックしてみてください。(紋無白袴は作業着として使っている方や社外の神事で着る場合もありましたので、意外と白袴は当てにならない場合があります。)

 神職の世界は、そもそも戦前まで公務員だった背景から結構色々定められていることも多いです。
 そんな中、新しい動きをする神社がいくつかあるのでご紹介いたします。

 ひとつ目は岡山県岡山市中区祇園に鎮座する備前国総社宮。ここの見どころは、ここ最近建て替えられたお社です。
 平安時代をテーマに、当時の建築様式及び当時の神事の祭式を復活させる動きをされています。
 
 次は、東京都渋谷区に鎮座する金王八幡宮。ここも私が神職階位を取得する際の動機が、宮司さんの娘さんだった背景からお世話になりだした神社になります。
 源頼朝義経と共に鎌倉幕府を立ち上げ、最後は義経軍に捉えられ壮絶な死を遂げた渋谷金王丸の武勇が轟き、金王八幡宮となったそうです。
 
 渋谷一族は薩摩にも下向していましたが、最終的に島津と戦争し降伏、そして入来を安堵され明治まで守っていました。実は母がこの渋谷一族の末裔でして、金王八幡宮とは出会うべく出会ったと思っています。
 
 1092年に建立した歴史ある社。ただ、大祭時の出し物などは今風のものが多いです。

 「神社なのにこんな出し物するんだ!」が体感できると思いますので、ぜひ足を運んでみてください。